もえきらの訴え
私は、吃音症という発達障害を持っています。
発症したのは小学1年生の時でした。
言葉が詰まり上手く話せないことに気づいた親が、学校の先生や保健室の先生に相談し、病院で診断を受けた結果、吃音症であることが分かりました。
吃音症の症状は主に、滑らかに話せない(非流暢)であると言われています。非流暢の中でも、「あ、あ、あいう」と音の繰り返しをするタイプ(連発)や、「あーーーあいう」と言うような、引き伸ばしをするタイプ(伸発)「………あいう」と、言葉を出せずに詰まってしまうタイプ(難発)の3つがあります。私は、難発タイプです。
1番しんどかったのは、言葉が詰まることをからかわれた時です。クラスの男子にからかわれ、友達も誰も庇ってくれずとても辛かったことを今でも覚えています。
人と話すことが好きだった私にとって、吃音症は悪魔のようなものでした。話したいけどどうせ詰まるから嫌だ。と、人と話すことを避けていた時期がありました。
吃音症と診断されてすぐのこと、保健室の先生から、別の小学校に『ことばの教室』という、同じような悩みを持っているお友達が通っている教室があるよと教えてくれました。
別の学校だった為、放課後に行くしか方法がなかったのですが、『ことばの教室』で授業を受けている時だけは、本来のわたしが表現出来ている気がして、すごく心地よかったです。
先生とお話をすることや、漢字の勉強をしたり、音読の練習をしたり、時には算数の勉強をしたりと、先生と1:1で受ける授業は、とても楽しかったです。
時には、おしゃべりに夢中になって授業の時間が短くなってしまったこともあります笑
小学校6年生の時、自分自身が患っている吃音症について勉強しました。治ることはない と言われた時は、心の中でショックを受けました。そして、吃音症には、調子が良くてスラスラ話せる時期と、詰まりがちになる時期がある(つまり、『波』がある)と言うことも習いました。私にもあります。
吃音症を持っている人は、全国で約70万人います。
もし、友達や親しい人に吃音症を患っている人がいるならば、決してからかうことなどしないでください。その人は詰まりながらも必死に話そうとしているのです。吃音症で悩んでいる人も、上手く喋ることが出来なくて悩んでいる人も、辛い思いをしたことは、1度や2度あると思います。気持ちを理解してあげてください。
最後に、今、こうして私が吃音症と向き合って生きているのは、お世話になった『ことばの教室』の先生方、支えてくれた友人・そして理解してくれる人達がいるからです。
理解してくれる人は、身近にきっと居るはずです。
だから、悩み続けないでください。
どうか、吃音症に理解を持ってくれる人が増えますように。